20世紀フランス絵画の巨匠デュフィは、見る者に幸福感を与える画家として多くの人の心を魅了しています。本展では、フランスの洒脱なエスプリを感じさせる円熟期の作品に加え、日本では、稀少な初期の頃のフォーヴィスム、キュヴィスムの名品、更に、木版、エッチング、工芸作品によって、デュフィの世界の醍醐味を味わって頂きたいと思います。
デュフィ・コレクターとして内外で有名な大谷コレクションを中心に、個人コレクターからの御協力を得て、デュフィの画業を辿る初期から晩年までの作品30余点を一堂に展示します。
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初公開の初期の名品『ガストン・デュフィの肖像』は、フルート奏者で音楽批評家であった弟ガストンをモデルに描いたものです。父はオルガン奏者、兄弟二人は音楽家、母もヴァイオリンを嗜むという無類の音楽好きの一家の中でデュフィは成長しました。特に、弟ガストンにより、デュフィは多くの演奏会に招かれ、音楽家と交流する機会を得、数々の音楽シリーズの傑作を描きました。
その他、初公開作品として、『オーケストラ(ピアノとヴァイオリン)』、
『オーケストラのティンパニー奏者』、『ニースのホテル』、さらに、デュフィの洒脱な筆がより冴える水彩画の『シャトー・ド・シュヴェルニー』を展示します。
木版画の初公開作品として、アポリネールの詩集にデュフィが木版画で挿絵を添えたアポリネール『動物詩集-オルフェウスの従者』を完本で展示します。アポリネールの詩に、デュフィの版画、Pierre Legrainの装丁という三拍子揃った、デュフィの画業の中でも初期の金字塔ともいえる作品です。
さらに、有名な画商ヴォラールの依頼で制作した挿絵本モンフォール
『愛しき娘-40歳の恋』のデュフィのエッチングは、画家として円熟期を迎えた頃の作品です。洒脱なデッサン力と巧みなエッチングの技で、マルセイユの情景を描きだしています。
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『ガストン・デュフィの肖像』 1902
copyright© Kamakura Otani Memorial Art Museum
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独自の画風を確立した円熟期の傑作である『黄色いコンソール』、
『赤いヴァイオリン』、『ニース』、『クロード・ロランに捧ぐ』、
『ドーヴィルの競馬』等、デュフィの海、音楽、競馬、の三大テーマの作品も合わせてお楽しみになれます。
フォーヴィスム、キュヴィスムを経て、リズミカルな筆運びと鮮やかな色遣いで『色彩の魔術師』と賞賛されているデュフィの世界を御覧下さい。
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